公開日:2022-06-16 最終更新日:2022-06-16

富岡町で多世代のつながりづくりを目指す、「とみおかこども食堂」

「こども食堂」と聞くと、みなさんどんなイメージがわきますか? 子どもだけが行く場所? どんな人がいる? 近くにあるのかな?

実は、双葉郡にも「こども食堂」があるんです。

今回は富岡町で毎月開催している、「とみおかこども食堂」をご紹介します。とみおかこども食堂実行委員会メンバーである辺見珠美(へんみ たまみ)さんに、こども食堂の様子を伺いました。

―「とみおかこども食堂」はいつから始まったのですか?

辺見さん:2020年11月からはじまりました。私は立ち上げのときから関わっていて、担当は調理・献立作りです。当初、場所は『富岡町総合福祉センター』をお借りしていましたが、その後は町内のゲストハウスをお借りして、開催してきました。現在は、町内に新しくできた『トータルサポートセンターとみおか』のワークショップルームをお借りして開催しています。

―辺見さんが関わったきっかけを教えてください。

私自身は子どもがいませんが、もともと子どもが好きなんです。子どもがいる空間はみんなが笑顔になったり、話がはずんだり、和やかになる。そういう空間にいること自体が好きなので、このこども食堂に関わっています。

“調理・献立作り”が担当だなんて言いましたが、実は料理はそんなに得意じゃないんです(笑)。でも、子どもたちが喜ぶ料理を作りたい。献立は毎回、子どもが食べられるかどうか、栄養が摂れるかどうかいろいろ考えながら作っています。

最終的にみんなが食べてくれると、「よっしゃー!!」ってなります。料理に苦手意識があったけど、喜んでくれるのが嬉しいから「よし、もう少しがんばっちゃおうかな!」となって今に至ります(笑)。

▲辺見 珠美(へんみ たまみ)さん

―子どもたちが喜んでくれると作り甲斐がありますよね。印象的なリアクションはありましたか?

一度、スパイスカレーを作ったことがあったんですけど、「初めて食べたけどおいしい! また食べたい!」と言われたのが印象的でした。子どもたちって苦手な食べ物もまだまだ多いじゃないですか。でも、その中で子どもの「はじめて」をつくれた。「受け入れてもらった」という感覚がありました。食べやすいものを作ることもテーマだけど、子どもたちにとって食べることができたという成功体験をつくることもテーマとしています。

なので、あえて普段家庭ではトライできないような味付けのものも出しています。好評だったのは春菊の白和えと、菜の花のツナマヨ和え。普段、お野菜を食べない子でもモリモリ食べてくれて、お母さんが「こんなに食べたの初めて見た」とおっしゃっていて嬉しかったですね。

みんなと一緒に食べているという場の力もあると思います。子どもたちに、“場の力”・“料理の力”で、「おいしいな。また次チャレンジしたいな」と食べることに前向きになってもらえたらと思います。

▲2021年開催時のようす

―これからはどんなことをやっていきたいですか?

子どもだけでなく、もっと多くの地域の人も混ざってもらえるような場にしていきたいです。今っておじいちゃん、おばあちゃん世代に触れる機会がすごく少なくなっていると思うんです。そういう世代の人たちも子どもと一緒に食べて、食を楽しんでもらいたいし、世代がごちゃ混ぜになった空間をつくりたいですね。

こども食堂を始めてから、子どもたちとスーパーでばったり会ったときも挨拶することも増え、学校以外のコミュニティができているように見えます。

ただ食べるだけじゃなくて、つながりができればいいな。そういう場所を目指してきていきたいです。

【とみおかこども食堂】

開催日程:毎月第3金曜日午後4時ごろ~7時半ごろ

開催場所:トータルサポートセンターとみおか

    (住所:〒979-1151 福島県双葉郡富岡町大字本岡字王塚36)

主  催:とみおかこども食堂実行委員会

共  催:いわき・双葉の子育て応援コミュニティcotohana

申し込み:必要(未就学児は親子同伴でお願いします)

お問合せ先:cotohana.net@gmail.com

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