ふたばで子育てする人のリアルボイス #001|楢葉町Yさん
双葉郡で子育てする人たちが普段どのように暮らし、子育てしているのか。「本当のところ、双葉郡で子育てするってどう?!」という疑問の声にこたえる「ふたばで子育てする人のリアルボイス」。
今回は楢葉町に暮らすママのYさんにインタビューしました。取材当時、Yさんは第二子を妊娠中でした。
ーサロン以来ですね、お久しぶりです。お腹、大きくなりましたね!今日はよろしくお願いいたします!
Yさん:来月出産予定です。よろしくお願いします。
ーYさんは関東のご出身でしたよね。楢葉に暮らすようになったきっかけを教えてください。
Yさん:農業関係の仕事で、避難指示解除前から町には何度か来ていて、2015年9月の避難指示解除後に移住しました。
そのとき町内で農業を営んでいる現在の義父母・夫と出会い、2017年に結婚。その後夫の実家で暮らしています。
結婚の翌年、長男を出産しました。
妊娠を機に感じた不安
ー楢葉で暮らすこと、子育てすることに不安を感じることはありませんでしたか。
Yさん:移住当時、放射線に関する情報は報道で多く取り上げられていたものの、暮らすこと自体に大きな不安はありませんでした。田舎町で暮らすことにも、抵抗ありませんでした。
Yさん:妊娠してからですね、不安や悩み事が一気に増えたのは。「近隣に子育て世代の人は暮らしているのか」「出産・子育てについて誰に相談したらいいのか」わからず困りました。
それから、健診はいわき市の産婦人科に通っていましたが、車で40分強と距離が遠いこともあって、「夫がいないときに陣痛がきたらどうしたらいいの?!」とドキドキしていました。この悩みは、第二子妊娠中の今も同じくありますね。長男出産時は夫が在宅中に破水したので、よかったのですが。二人目はどうなるかなあ。
嫁ぎ先は農家。子どものお気に入りは農機具!?
ーお子さんとの、楢葉での暮らしぶりを教えてください。
Yさん:長男は本も好きですし、外で遊ぶのも大好きです。農家なので、畑や田んぼが遊び場になっています。「じじ、トラクター?ダダダダ」「パパ、クサカリ?」など、農業に興味津々。おしゃべりが上手になってからは、農業機械の真似をするようになりすごく面白いです。「トラクター名人になる」と話すこともあります。
あとは2〜3kmの距離は平気で歩くので、あたらしくなった 道の駅ならはまで行ったりすることもあります。体力がついてきたので、午前も午後もとにかくたくさん体を使って遊ぶようにしています。
義両親と暮らしていることもあり、ごはんやお風呂の時間はきっちり決まっていて、朝・夜早い、規則的な生活を送っています。
コロナ禍で、母子ともに家族以外との交流は少なく
ーコロナの影響はありましたか。
Yさん:普段はどんぐり広場やスカイアリーナをよく利用していましたが、コロナの影響で、行くことがなくなりました。代わりに、畑に行ったり、家の周りを散歩する時間がこれまで以上に増えました。近隣に同世代の人が少なく、普段から人と会う機会が多くないのに、より人と会う機会がなくなってしまいました。ママ友にも会っていいのか、判断がむずかしいな、って。家族以外の交流が減って、ストレスを感じています。
Yさん:それから、これまでのように友達に会う機会がなくなったことで、長男が同年代の子と交流する機会が減ったことが気がかりです。
長男の年齢だと「どのくらいおしゃべりするものなのか」「からだの発育は順調か」など、同年代の他の子どもの成長具合が見えないことも、困りごとのひとつです。
—たしかに、就園前の子どもたちにとって遊び場は貴重な社交場ですし、親にとっては情報交換の場ですもんね。
Yさん:はい。インタビューというかたちで、家族以外と話しをする時間がもてたのは、気晴らしになりました(笑)
—そう言っていただけて嬉しいです。安心してお出かけできるようになったら、またサロンに遊びにきてください。
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取材日 :2020年6月
取材・文:コトハナ編集部
イラスト:KUMA DESIGN WORKS