公開日:2025-02-21 最終更新日:2025-02-23

cotohanaインタビュー│スタッフ・佐々木あいな

”子どものいる暮らしをもっと楽しく、もっと豊かに”を合言葉に活動するcotohana。その活動を盛り上げるスタッフとして加わることになった佐々木あいな。いち参加者としてcotohana開催のサロンなどへ参加していた彼女が、スタッフとして関わりはじめたきっかけや、活動していくなかで見つけた新たな自分の可能性など、cotohanaスタッフ笠井あやみとともにインタビューにこたえました。双葉郡で子育てしているひとりとして、cotohanaスタッフとして身近に感じていただけますと嬉しいです。

子育てママとしての関わりから、地域の子育て世代をともに盛り上げる仲間へ

ーcotohanaスタッフへ参画するきかっけは?

あいな:2022年に夫の出身地である富岡町へ戻ってからは、おうちで子育てをメインに過ごしていました。その頃から、cotohanaへの活動には参加者として、息子と一緒に参加していました。2023年4月からお仕事をはじめたいなと思ったとき、共同代表のみなみちゃんにスタッフとしてお手伝いしてほしいなと声をかけてもらいまいた。みなみちゃんの娘さんと私の長男が同級生なので、子どものママとして関わっていたのがはじまりです。

ーcotohanaでは、主にどんなお仕事をしていますか?

あいな:「とみおかこども食堂」※1の運営を主に担当しています。毎月第三金曜日の月一回の開催なのですが、毎回参加人数やメニューが違うため、調整することも多く難しいなと感じることもあります。けれど、普段生活していては出会えないような方とお話しする機会が増えました。田舎のおじいちゃんおばあちゃんのように「ほら、いっぱい食べろ~」と子どもたちに声をかけてくれるので、私にとってもですが、子どもたちにとってもとてもいい場所になっているなと感じています。

ーcotohanaの”中”で活動してみて、見え方が変わったところはありますか?

あいな:プラスに変わったことがあって。息子と参加している頃から、運営者側がすごい楽しそうでいい雰囲気だなと毎回思って見ていました。

あやみ:すごい嬉しい!ニヤっとしちゃった。

あいな:運営する側になって、こんな大変な思いをして準備してくれていたことを”中”に入ってはじめて知りました。ただ、それを表には出さず、参加しやすい雰囲気をつくりあげていたことに、さらにcotohanaへの信頼度が高まりました。

あやみ:共同代表のおふたり自身がとても楽しんでいて、そのための労力は惜しまないという姿がかっこいいなと思っています。むしろそれが活力となっているようで、とても素敵なんです。

あいな:まず、スタッフの皆さんが子育て中ってどういうこと⁉と驚いています(笑)。私は子育てだけでいっぱいいっぱいだったので、子育てしながら活動できないと思い込んでいました。けれど、子育てしている皆さんが何に悩み、どんなことが知りたいのかが、当事者だからこそわかることがあるなと。それであれば、私にもできることがあるかなと思うようになりました。コトハナに参画することができて、本当に感謝しています。

ひとりにならず、安らげる場所を双葉郡内で探してほしい

ー双葉郡に関わる人が増えていく要素がまちごとに増えていますよね。これから双葉郡内で子育てしていく人たちに伝えたいことは?

あいな:ん-、難しい。今双葉郡に移住したり戻って来る方って、パートナーの仕事の都合で来る方が多くいらっしゃるなと感じています。そうすると、知っている人がいない、頼れる人もいない。その中で、子育てや生活の中で「どこへ相談すればよいのだろう。」「こども園や小学校はあるのかな?」などの困りごとを相談できる場所が分からず不安になっている方もいるのかなって。cotohanaとしてどう不安をぬぐって、どう関わっていけるかは正直わからないけれど、少しでも困りごとや悩みごとを話せる人や場所を見つけてほしいなと思っています!私も元々の知り合いが戻っていなかったり、親戚が遠くに行ったりなどまったく知り合いがいない。生まれ育った双葉郡だけど、まったく違うまちへ戻ってきたような感覚で不安でした。けど、子ども達も不安になっちゃうと思うので、自分が安らげる場所や人とか、そういう環境を見つけてほしいなと思います。

ーまさに、cotohanaが設立したときからその役割を果たしてきているなと思っています。”ここで”子育てしてもいいんだよと、安心感を与えてくれる場所になっているので、いつまでもそういう場であってほしいなと願っています。

新たな自分に気づかせてくれた、成長できる場所

ーこれからやってみたいことはありますか?

あいな:どちらかというと、自分から何かはじめるタイプではないので、何かをしたいっていう人のサポートをしていきたいなと思っていますし、それが好きです。やっぱりひとりでは何事も成し遂げられなくて、「ん-これどうしよう?」と困っているところに私ができることがあればどんどん支えていければと思っています。あやみちゃんには支えてもらってますけどね(笑)。

あやみ:そんなことない!あいなちゃんは、任された仕事に対して「できるかな⁉」と不安を口にすることもあるんだけれど、ひた向きに取り組んで、それが実を結んでいます。すごいなと思って。

あいな:褒められ慣れてないから恥ずかしい(笑)。

2024年からは、あやみちゃんとチームで仕事をする機会が増えました。不安なときに相談できる相手が増えたのはとても心強いです。ただ、いまだに人前で話すことは苦手です……。勉強のためにって任せてもらえることも結構あるんですが、うまくできている自信はないです。いい経験になっているのは確かですが(笑)

あやみ:そう言うんですけど、イベントの進行なども、立派にやり遂げています!

あいな:支えたい気持ちが、やるしかない!頑張るしかない!って気持ちにつながっているのかなと思っています。環境がそうさせてくれているのも大きいかな。ただ、学生時代から嫌なことは投げ出すタイプだったので、やり遂げられているのは大人になったのかなと(笑)。

あっ。ひとつ言い忘れていたことが。もうひとつ、cotohanaスタッフに参画する決め手になったことがあって、それが共同代表の小林なおこちゃん※2の存在です。私、元々浪江町出身で、今でも浪江町のことは大好きでこれからの復興に興味津々です!なおこちゃんは、浪江町に住み、そこで活動していることを聞き、私も浪江町に関われる機会が増えるかもしれないと嬉しくなって(笑)。早速、お仕事とは別に、浪江町での花植えの活動に誘ってもらえてとても嬉しかったです!ますます浪江町に住みたい気持ちが高まりました。

ー共同代表のおふたりから受けた影響がとても大きいのかなと、聞いていて思いました!

あいな:失敗することももちろんあって。共同代表のおふたりは、それを適当に見過ごしはせずに「それはよくなかったね」と言葉にしてくれるんです。次はどうしたらいいかを一緒に考えて、改善点も教えてくれるふたりにとても助けられています。リベンジする機会も準備してくれて、自分が成長するうえでとてもありがたいなと思っています。このふたりだから頑張ろうとすごい思います!

(子育て世帯へメッセージ)

あいな:子育てをしていると不安になることや困ってしまうこともあるかと思います。私自身も日々悩みながら、失敗しながら、落ち込むこともあるけれど、地域の皆さんの支えもあり、「双葉郡での子育てを思う存分楽しむぞ~!」という気持ちでいっぱいです。同じ地域で暮らすみなさん、一緒に楽しい毎日を過ごしていきましょう。

ーつくりあげてきたのは共同代表のおふたりかもしれないけれど、それを継続していくことはスタッフ皆さんでやっていくことだと思います!だから、おふたりのカラーもどんどん出してよりよいcotohana運営をしつづけてくださいね!あいなちゃんやあやみちゃんを、仲間として迎えたおふたりもそれを望んでいると思います。

※1 「とみおかこども食堂」

 2020年11月、震災後に移住してきた3人の富岡町民が立ち上げた活動。立ち上げには共同代表のひとり、鈴木みなみも携わる。子どもを中心に、地域のさまざまな世代が集まり、地域の対話の場所として認知度も高まってきている。とみおかこども食堂の記事はこちらから。

※2 小林なおこ

  cotohana共同代表のひとり。スタッフ紹介記事はこちらから。

取材・文:ナッツ

写  真:及川 裕喜

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